昨年11月より施工しておりました、石川県金沢市内にある下水処理施設での防食修繕工事が完工致しました。
臨海水質管理センター施設内の着分配槽という下水の水路水槽内を修繕する工事です。
施工するにあたって、水路水槽内に雨水が入らないように仮設の屋根を設置 ↓
下水が流れているコンクリート製の水槽は、下水より発生する硫化水素ガスなどの化学変化によりコンクリートが腐食してボロボロになってしまいます。
普段、下水に浸かっている部分よりも下水に浸からない気相部分のコンクリートがダメージを受けます ↓
水槽に入る際は、水槽内の酸素濃度や危険な硫化水素ガスなどが発生していないかをチェックして水槽内に入ります ↓
まずはボロボロになったコンクリートを200MPaという超高圧な水を使った斫り機器にてコンクリート表面を斫り落とします ↓
露出してしまった鉄筋を防錆処理した後、下水処理施設専用の断面修復モルタルにて斫り落としたコンクリート厚み分を断面復旧します ↓
続いて、防食工事の仕様に入っていきます。
素地調整材を塗り下地を平滑にした後、下水処理施設用 エポキシ樹脂を塗り付けながら、ガラスクロスを貼り付けていきます ↓
2層目 ↓
上塗り工程を 2層 ↓
冬場での施工で気温が低くエポキシ樹脂の硬化が遅い為、ジェットヒーターの温風を水槽内に送り込みエポキシ樹脂の硬化を早める工夫もしました ↓
施工した防食層がしっかりと下のコンクリートに接着しているかを確認する為に引張試験機にて切り目を入れた防食層を引っ張って数値を計測します ↓
塗り付けた防食層に小さなピンホール穴が空いていないかどうかも、高電圧を利用したピンホール探傷検査機にて検査を実施 ↓
着工前 ↓
完 成 ↓
着工前 ↓
完 成 ↓
着工前 ↓
完 成 ↓
2つの水路を片方ずつ施工しなければならなく、冬時期で何かと工期が足りなくなりがちな状況の中であり大変苦労をした工事でしたがなんとか無事に完工する事が出来ました。